業種別動く図解

不動産会社の電話対応 — 内見・外出中の取りこぼしを減らす一次受け

AIRI編集部

·8分で読めます

不動産会社の電話は、鳴る時間を選びません。内見の案内中、契約の説明中、車での移動中——担当者が電話に出られない時間が長いのが、この業種の特徴です。そして物件の問い合わせは、最初につながった会社に流れやすいものです。

この記事では、不動産会社にかかってくる電話の種類を整理し、一次受けを仕組みにして取りこぼしを減らす方法を紹介します。

不動産会社の電話対応で起きやすいこと

  • 反響の電話を逃す — ポータルサイトや広告を見た問い合わせは、複数の会社に同時に連絡されることが多く、出られなければ他社が先に対応します。
  • 店舗が空になる時間がある — 少人数の店舗では、内見や現地対応で全員が外出する時間帯が生まれます。
  • 夜間・定休日に問い合わせが来る — 物件を探す人は、仕事のあとや休日に連絡してきます。
  • 入居者からの連絡と新規の問い合わせが混ざる — 管理物件の設備トラブルの電話と、営業の電話が同じ番号にかかってきます。

電話の種類と、一次受けでできること

電話の種類一次受けで行うこと人が行うこと
物件の問い合わせ(反響)物件名・希望条件・連絡先の聞き取り空き状況の確認・提案・内見の調整
内見の予約希望日時・人数の聞き取り日程の確定・鍵の手配
入居者からの連絡物件・部屋・症状の聞き取り、緊急かどうかの確認業者の手配・対応の判断
オーナー・取引先用件の聞き取りと担当者への通知折り返し
営業電話用件の記録のみ必要なものだけ対応
動く図解 — 反響の電話がそのままメモになる
担当者が内見の案内中にかかってきた反響の電話の例。お客様が話すたびに物件名・希望条件・内見希望・連絡先がメモに埋まり、担当者に通知されます。空き状況や賃料には答えず、担当者が確認して折り返します。

担当者が内見の案内で出られない時間に、物件の問い合わせの電話がかかり、AIが出ます。お客様が「◯◯マンションの2LDKを見て電話した」と話すと物件名が、「予算は10万円くらいまで、来週末に内見したい」と続けると希望条件と内見希望が、名前と番号を伝えると連絡先がメモに埋まります。AIは「空き状況を確認して担当者から折り返す」と案内し、担当者には優先度の高い問い合わせとして通知が届きます。

なお、契約条件の交渉や重要事項の説明は、担当者・宅地建物取引士が行うものです。一次受けの役割は、用件と連絡先を確実に受け取り、担当者が動ける状態にすることに限ります。

一次受けを仕組みにする3つの方法

1. 携帯への転送と折り返しルール

店舗の電話を担当者の携帯へ転送します。すぐ始められますが、案内中や運転中は結局出られず、休日の負担も増えます。不在着信には一定時間内に必ず折り返す、というルールとセットで運用します。

2. 有人の電話代行

外部のオペレーターが社名で受け、用件を報告します。人が出る安心感がある一方、物件の内容には答えられず、夜間・休日は割増になりやすい点を確認してください。費用の考え方は電話代行の料金相場にまとめています。

3. AIによる一次受け

AIが話し言葉で用件を聞き取り、営業時間や来店の方法などの定型的な質問にはその場で答えます。聞き取った内容は文字起こしと要約で残るため、担当者は案内の合間に内容を読んで、優先度の高い問い合わせから折り返すことができます。同時に複数の電話を受けられ、夜間・定休日も同じように応対します。

反響の電話で聞き取っておきたい項目

折り返しの質を上げるには、最初の電話で次の項目を受け取っておくと有効です。

  • 問い合わせの物件名、または見た広告・サイト
  • 希望のエリア・間取り・予算・入居の時期
  • 内見の希望日時
  • 名前と折り返し先、連絡のつきやすい時間帯

担当者はこの情報をもとに、空き状況を確認してから折り返せます。「担当から折り返します」だけで終わる電話に比べ、次の会話が具体的に始まります。

導入時の注意点

  1. 緊急の連絡の扱い — 水漏れや鍵のトラブルなど、入居者からの緊急の連絡は、担当者や管理会社の窓口へすぐ通知・転送する条件を決めておきます。
  2. 答えてよい範囲 — 空き状況や賃料は日々変わります。古い情報で答えないよう、物件の個別の条件は担当者からの折り返しに回すのが安全です。
  3. 個人情報の扱い — 通話の記録には氏名や連絡先が含まれます。閲覧できる人と保存期間を確認してください。

取りこぼし全般の考え方は電話の取りこぼし(あふれ呼)を減らす方法、営業時間外の対応は営業時間外の電話対応もあわせてご覧ください。

まとめ

不動産会社の電話は、担当者が出られない時間にこそ大事な問い合わせが来ます。一次受けを仕組みにして、用件と連絡先を確実に受け取り、担当者が内容を見てから折り返す流れを作ることが、取りこぼしを減らす近道です。まずは不在着信の件数と時間帯を確認し、外出の多い時間帯と定休日から始めてください。

よくある質問

不動産会社の電話は、どこまで自動で受けられますか?

物件の問い合わせや内見希望の聞き取り、営業時間や来店方法の案内、入居者からの連絡の受付までが一次受けの対象です。空き状況の確認、条件の交渉、重要事項の説明は担当者が行います。

AIが古い空き状況を答えてしまうことはありませんか?

物件ごとの空き状況や賃料は答えず、担当者からの折り返しに回す設定にしておくのが安全です。AIに答えさせるのは、営業時間や来店方法など変わりにくい情報に絞ります。

入居者からの緊急の連絡にも対応できますか?

AIが内容を聞き取ったうえで、水漏れや鍵のトラブルなど事前に決めた条件に当てはまる場合に、担当者へ転送・通知する運用が可能です。何を緊急とするかを先に決めておきます。

定休日だけ使うことはできますか?

できます。定休日や夜間、全員が外出する時間帯だけAIに切り替える使い方から始められます。

関連記事

すべての記事を見る